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第8章 下宿魔

所轄の警察署の生活安全課に保護されたりほこは、警察署の職員から『家の人か身元を引き受けてくださる人にお願いをしまして、迎えに来ていただくことにしましたので、お電話をします…』と言われたので、りほこは『実家はなくなりました…身元を引き受けて下さる人はいません…』と言いまして『デートクラブで働いていた時にドロボーをしていたので、逮捕してください…』と泣いてコンガンしていました。

職員さんたちは思案顔になっていましたが、今のりほこの気持ちは心身共にヒヘイしているので、家に帰す方がトクサクでは…と思っていました。

職員さんはりほこに『どなたか身元を引き受けてくださる人はいますか？」とやさしい声で言いまして電話をしますと言いました。

りほこはこの時、かつのりとかすみの夫婦に身元引き受けをお願いしますと疲れた声で言いまして電話をしてとお願いしました。

それから90分後に、かつのりとかすみの夫婦が血相を変えて警察署にやって来ました。

「りほこさん…」
「りほこさん…」
「どうしたのだ一体!!」

かつのりは、りほこの顔がものすごく腫れていたのを見ましたのでオタオタとした表情になっていました。

かつのりは『こんなことになるのだったら、りほこさんを婚約者の男性と結婚させるべきだった…』と思って泣いていたのでありました。

かつのりとかすみは、ボロボロに傷ついてしまったりほこを家に連れて帰りました。

８月14日のことでありました。

かつのりは、オイゴのけんいちろうをりほこと結婚しろと命令を下すためにけんいちろうが暮らしているアパートに電話をしました。

電話を受け取ったけんいちろうは、イヤそうな表情をしましてかつのりの家へ行きました。

かつのりの家の居間にて…

かつのりは、イヤそうな表情をしているけんいちろうに怒った口調で言いました。