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第45章 悪夢の果て…。

ムロマチがめざした
目的地は
美緒の町の隣まちの
郊外にあった。


『今日は可愛らしいワンちゃんと遊ぼうか？』と
ムロマチが美緒を連れてきたのは
【ワンパーク】と看板がかかった
ペットショップだった。


ムロマチは
『こんにちは、予約したムロマチです。』と
入り口で声を出すと
奥から
初老の店主が穏やかな表情で
『いらっしゃいませ。お待ちしていました。』と
ムロマチと美緒を迎えた。

『えっと…確か………。』と
店主がムロマチに切り出すと
『はい。特別体験コースで…』と
ムロマチが答えた。

『了解いたしました…』と
店主はいったん店の奥に姿を消すと
『今、準備をしていますから、しばらくお茶でも飲んでゆっくりくつろいでください。』と
わざわざお茶を用意してくれた。


美緒は
『ねえ、ムロマチさん。特別体験コースって、何を体験するの？』と
可愛らしい子犬たちのいる
ゲージを楽しげに眺めながら
美緒はムロマチに尋ねた。


『さて。それはお楽しみですよ。』と
優しく微笑むムロマチは
美緒に店主の出してくれたお茶をすすめた。


店主が差し出してくれたお茶は
美緒が大好きな
ジャスミンティーだった。

ひとくちそれを喉に通して
その香りを楽しんだ美緒だったが…。


えっ？あれっ？何…　ちょっと眠い…。
心地よい眠気が美緒を包んでいった………。