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せめて、今夜だけ…
第13章 明けの明星、宵の明星
「雨が降る前に帰ります…」

魚月が浴室の中で小さくそう呟く。
この部屋に泊まる気はなく、シャワーを浴びて、体が落ち着いたら帰るということ。
雨が何時から降るかわからない。
もしかしたら、もう降ってるかも知れない。



――――――「雨がやむまで…」

その言葉を、口にする前に必死に飲み込んだ。

あの写真で脅して、もっと一緒にいる事も出来るがこれ以上魚月に無理はさせられない。
朝帰りが翔太にバレたら魚月が困る。

「わかった…」



バレてしまえばスッキリするのに、それでも隠そうとするのは魚月の為だ。
魚月を困らせたくない。
俺の中に残ってる最後の理性が俺を踏み止まらせている。

「引き止めないんですね…」
「翔太にバレたら困るだろ?もう一緒に住んでるのか?」
「いいえ。私は一人暮しです」
「そうか…」


婚約してるからと言って一緒に住んでるわけじゃないのか。
こんな真夜中まで拘束してた俺が、朝帰りを心配するなんて馬鹿みたいだな。

向こうは時期社長だし、今は何かと忙しいのだろう。

魚月が一人暮しと聞いて、少しホッとしている自分がいる。

例え今は一人暮しでも、行く行くはあの男と一緒に住むとわかってるのに。

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