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せめて、今夜だけ…
第14章 火花
「そう、ですね…」
「そうじゃなくても…、婚約してる女性に手を出すなんて…っ、常識的に有り得ないでしょっ!」

常識?先輩が言ってるのは人としての道徳心?
そんなものが、俺の中に存在するとでも思ってるのだろうか?
そんなものがあったら、魚月に手なんか出していない。

…やはり、俺の心は何かが欠如しているのだろう。
それとも、風邪がぶり返してしまったのか?

先輩にバレてしまったというのに落ち着いている自分がいる。
しかも、先輩は市原グループの人間だというのに。
市原社長と翔太に限りなく近い人物だというのに。
俺はどこか晴々しい気分だった。

「先輩…、すいません」

先輩に何を言われても、俺の心には響かない。
どんなに常識を語られても、道徳心を説かれても、俺にはもう何の意味もないものだ。

それはきっと、これからもそうだ。
変わることはない。

「常識とか道徳とか――――――」

魚月への想いは変わらない。





「そんなもの、もうどうでもいいんです…」





そんな薄っぺらなもの、俺は欲しくない。
魚月を好きになった瞬間から、俺は全てのものに背中を向けたのだ。





「う、魚塚君…」





頭痛を我慢しながら立ち上がった。
この事を先輩が市原社長に告げたりしたら俺は破滅も同然。

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