この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
せめて、今夜だけ…
第15章 人魚は海に還る
何も言わなくなってしまった魚月だが、風の音を切るようにゆっくりと魚月の口が動き出す。
「ど…して、今になって…」
「…………っ」
予想はしていたが、やはり魚月を困らせてしまったようだ。
本当にその通り。
今になってこんな事を言われたところでどうしようもない。
魚月にしてみれば俺は殺しても殺し足りないぐらいに憎い男だ。
そんな男にこんな事を打ち明けられてもな…。
しかし、魚月の口から出た言葉は俺の予想を遥かに上回るものだった。
「魚塚さんには…、安西さんがいるじゃないっ!」
は?あ、安西…?
安西さんというのは、風間先輩の事だろうが、何故そこで先輩が出て来るんだ…?
「ちょ、ちょっと待て!何で今、風間先輩の名前が…」
意味がわからない。
結婚するからという理由ならともかく、何で風間先輩が出て来るのか。
俺の告白と風間先輩、何の関係があるのだ?
「だって…、付き合ってるんでしょ?安西さんと…っ」
はぁっ!?
俺と先輩が付き合ってるだと!?
ドラマか映画のワンシーンのようなこのシチュエーションで、俺は間の抜けた声を発してしまいそうになった。
魚月の口から飛び出したその言葉があまりにも的外れ過ぎて…。
「ど…して、今になって…」
「…………っ」
予想はしていたが、やはり魚月を困らせてしまったようだ。
本当にその通り。
今になってこんな事を言われたところでどうしようもない。
魚月にしてみれば俺は殺しても殺し足りないぐらいに憎い男だ。
そんな男にこんな事を打ち明けられてもな…。
しかし、魚月の口から出た言葉は俺の予想を遥かに上回るものだった。
「魚塚さんには…、安西さんがいるじゃないっ!」
は?あ、安西…?
安西さんというのは、風間先輩の事だろうが、何故そこで先輩が出て来るんだ…?
「ちょ、ちょっと待て!何で今、風間先輩の名前が…」
意味がわからない。
結婚するからという理由ならともかく、何で風間先輩が出て来るのか。
俺の告白と風間先輩、何の関係があるのだ?
「だって…、付き合ってるんでしょ?安西さんと…っ」
はぁっ!?
俺と先輩が付き合ってるだと!?
ドラマか映画のワンシーンのようなこのシチュエーションで、俺は間の抜けた声を発してしまいそうになった。
魚月の口から飛び出したその言葉があまりにも的外れ過ぎて…。