この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
せめて、今夜だけ…
第15章 人魚は海に還る
「お、俺と先輩が付き合ってるっ!?んな訳ねぇだろっ!誰がそんな事を…っ」

当たり前だが、学生時代を除いては俺と先輩が付き合ってるなんて事実はない。
確かに先輩から告白のようなものは受けたが、その件に付いてはちゃんと断ったはずだ。

「安西さんの事、ずっと旧姓で呼んでるし…。あの日だって腕組みながら歩いてたじゃないですかっ!」
「な…っ」

昔の癖が抜けなくて風間先輩とは呼んでいたのは事実だ。
先輩と飲みに行った夜も、酔った先輩が冗談交じりで腕を組んで来たのも事実。
そこを翔太と魚月に見られた訳だ。

確かに、それだけの事実が揃えば付き合ってると誤解されても無理はないな。

「俺は先輩の事なんて何とも思ってない」
「え…?」

俺、マジでダサすぎる…。
あんな場面を見られてしまうなんて。
でもこのまま、魚月に誤解されたままでは嫌だ。
俺は先輩に惚れてるなんて思ったままでいて欲しくない。

「俺が好きなのは先輩じゃない。魚月だけだっ!」
「………っ」

今にも泣き出しそうな魚月の顔。
誤解は解けたかも知れないが、今更それを解いたところでどうにもならない。
魚月の事を思えば誤解されたままでもいいが…。
俺の気持ちを打ち明けた今は誤解されたままでは嫌だった。

/512ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ