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せめて、今夜だけ…
第15章 人魚は海に還る
「う、魚塚さんは…、安西さんの事が好きだと思って…、だ、だから…、魚塚さんの事を忘れたくて、諦めたくて…」
泣きじゃくりながら俺の胸の中で話し始める魚月。
パニックなのか支離滅裂な内容になってるが、内容なんかどうでもいい。
魚月の気持ちが痛いほど伝わって来るから。
「だって…、私の気持ちなんて…、魚塚さんには迷惑がかかるから…っ。私は、翔太さん、と…っ」
お互いの誤解だったとわかったが、これ以上は聞きたくない。
今になって、そんな幸せな話し、聞きたくない。
「私…、魚塚さんに…、嫌われると思ってたから…」
魚月は翔太と結婚する。
もう何もかも手遅れになってしまったこんな状態で、そんな話しは聞きたくない。
だけど、今夜だけは許されるだろうか?
いや、許して欲しい…。
初めてお互いの気持ち通じ合った今なら…。
「魚月…っ」
何もかも遅すぎるかも知れないが、こんな幸せな事実を知った今、このまま離れるなんて出来ない。
このまま、魚月を離したくはない。
「魚塚さ…」
魚月の表情を見るより先に、本能のままに魚月の言葉を遮るように。
「んっ」
抵抗する事もなく、魚月も俺を受け入れた。
あの夜以来…、いや、初めて魚月の気持ちを知った上での行為だった。
泣きじゃくりながら俺の胸の中で話し始める魚月。
パニックなのか支離滅裂な内容になってるが、内容なんかどうでもいい。
魚月の気持ちが痛いほど伝わって来るから。
「だって…、私の気持ちなんて…、魚塚さんには迷惑がかかるから…っ。私は、翔太さん、と…っ」
お互いの誤解だったとわかったが、これ以上は聞きたくない。
今になって、そんな幸せな話し、聞きたくない。
「私…、魚塚さんに…、嫌われると思ってたから…」
魚月は翔太と結婚する。
もう何もかも手遅れになってしまったこんな状態で、そんな話しは聞きたくない。
だけど、今夜だけは許されるだろうか?
いや、許して欲しい…。
初めてお互いの気持ち通じ合った今なら…。
「魚月…っ」
何もかも遅すぎるかも知れないが、こんな幸せな事実を知った今、このまま離れるなんて出来ない。
このまま、魚月を離したくはない。
「魚塚さ…」
魚月の表情を見るより先に、本能のままに魚月の言葉を遮るように。
「んっ」
抵抗する事もなく、魚月も俺を受け入れた。
あの夜以来…、いや、初めて魚月の気持ちを知った上での行為だった。