この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
せめて、今夜だけ…
第16章 泡沫に泳ぐ魚


――――――――…っ。


柔らかく笑った魚月の口から発せられたそのフレーズ。
翔太にじゃなく、俺にだけ向けられたその言葉は…
俺の中の理性や常識を破壊するには充分過ぎるほどのものだった。


「―――――っ!」


魚月のドレスも、髪の毛も、ぐちゃぐちゃに乱したい、引き裂いてしまいたい。
そんな勢いで魚月のドレスに手をかけて脱がして行く。
ひんやりと冷えきった魚月の体温が気持ちいい。

「ん…っ」

ドレスを脱がし、ストッキングも脱がし、あらわになった下着も惜しげもなく脱がせて行く。
途中、何度か魚月が俺を制止させようとしたが、今夜も魚月に優しくしてやれそうにない。

「やだ…、恥ずかしい…」

恥ずかしがる魚月の仕草が余計に俺を煽る。
わざとやってるんじゃねぇだろうな…。

何もかもを脱ぎ捨て、一糸纏わぬ姿になった魚月に俺の視線は戸惑ってしまう。
2回目だと言うのに…、情けない。



今夜は…、魚月は翔太のもんじゃない。
俺のものだ。



叶わない恋なのに…。
どうせ何時間後には他人に戻らなきゃいけないのに…。
なのに、お互いの気持ちを確認するかのようなこの行為は、まさに愚行の極みだ。

なのに、今夜だけはと願ってしまう。
最後だけは、魚月は俺のものだと思いたい。




/512ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ