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せめて、今夜だけ…
第16章 泡沫に泳ぐ魚
シーツを握り締めたり、俺の後頭部を掴んだり。
有りとあらゆる抵抗を見せるが、1度顔を出した支配欲はそう簡単には消えてはくれない。

このまま魚月を壊してやろうか?
それとも、本当に悶え死にさせてやろうか?
そんな残酷な考えが浮かんでは消えていく。

「イクッ…、やだ…っ!やめてっ!あぁぁぁぁっ!やめて下さいぃ…、イッ…」
「どっちでイク気だ?」

魚月のクリに軽く歯を立てると、今までにないくらいに悦び打ち震えるかのような腰つきを見せてくれた。

「ああああっ!どっち、も…っ!イッ、イクッ!!」
「あーぁ、どうしようもねぇな…」
「だめ、だめぇぇ…っ!あっ、やだっ!もぅ、イキたくなぃ…っ!いやぁぁぁぁっ!!」


惜し気もなく悲鳴をあげ、はしたない言葉を叫びながら俺の与える快楽に溺れて行く魚月がたまらなく可愛かった。

可愛くて、嬉しかった。
これ以上、壊れたくないと願い絶頂を拒むその姿に愛しさすら覚えてしまうほどに。
でも、どんなに拒んでも逃げられるはずもない。
俺の手で堕ちて行くだけだ。

「死ぬ…っ!もう死んじゃうっ!!あぁぁぁ―――――っ!!」

何度も何度も俺の手でイカされて、堕とされて。
魚月の理性も人格も崩壊して行く。

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