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せめて、今夜だけ…
第17章 人魚が残した猛毒
先輩の体を愛撫しながらも、俺は最低な事ばかり考えている。
考えないようにしなくてはと、頭ではわかってるのに…。
真っ赤な下着を付けてる先輩の方がずっと妖艶なはずなのに。
魚月は白が多かったな。
水色とかピンクとか、ガキみてぇな色だったな。
体だって、先輩みたいなバランスのいい均等なスタイルじゃなかったし、ウエストだって先輩みたいに細くなかった。
若干肉が付いててちっちゃくて…、でも抱き締めると柔らかくて気持ちが良かった。
その柔らかさが気持ち良くて、落ち着いて安心して癒されて…。
「――――――っ!」
違う…。
何もかもが違う…。
俺が今抱こうとしてるのは、魚月じゃない…。
声も、顔も、香りも、体も、何もかもが違う…。
「……すいません」
「え…?」
俺は本当に最低だ。
ここまでしといて、やっぱり出来ないなんてな。
先輩の体から離れ、俺はベッドの縁に腰を下ろした。
「え?ちょっ、ど、どうしたの…?」
「本当に…、すいません…」
「由之…?」
頭を抱えながら、俺は必死に甦った記憶を払拭しようとしていた。
魚月の声や表情、香り、仕草。
あれから半年近く経ったというのに、まるで昨日の事のように思い出せてしまう。
考えないようにしなくてはと、頭ではわかってるのに…。
真っ赤な下着を付けてる先輩の方がずっと妖艶なはずなのに。
魚月は白が多かったな。
水色とかピンクとか、ガキみてぇな色だったな。
体だって、先輩みたいなバランスのいい均等なスタイルじゃなかったし、ウエストだって先輩みたいに細くなかった。
若干肉が付いててちっちゃくて…、でも抱き締めると柔らかくて気持ちが良かった。
その柔らかさが気持ち良くて、落ち着いて安心して癒されて…。
「――――――っ!」
違う…。
何もかもが違う…。
俺が今抱こうとしてるのは、魚月じゃない…。
声も、顔も、香りも、体も、何もかもが違う…。
「……すいません」
「え…?」
俺は本当に最低だ。
ここまでしといて、やっぱり出来ないなんてな。
先輩の体から離れ、俺はベッドの縁に腰を下ろした。
「え?ちょっ、ど、どうしたの…?」
「本当に…、すいません…」
「由之…?」
頭を抱えながら、俺は必死に甦った記憶を払拭しようとしていた。
魚月の声や表情、香り、仕草。
あれから半年近く経ったというのに、まるで昨日の事のように思い出せてしまう。