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せめて、今夜だけ…
第18章 彼方
RRRRR…、RRRRR…、RRRRR…。


昨夜からまだ数時間しか経ってないというのに、こんな不躾な電話をするなんて失礼な話しだ。
だが、今の俺には人間らしい感情なんてありはしない。
プライドも礼儀も、全てが小さく見えてしまう。



RRRRR…、RRRRR…。



灼熱の太陽の下、スマホを耳にあてがいながらただ心の中で相手が出るのを待った。
向こうも俺からの着信なんて取りたくはないのだろう。
でも、今だけは…。



RRRRR…、RRRRR…、RRR―――――『はい』



何度めかのコールの後、相手は俺の着信に応えてくれた。
第一声、それは気だるそうな声。
声色からして俺にいい感情を持っていない事が伺える



「もしもし、安西さん…」



俺が電話をかけたのは先輩。
そう、俺と魚月に共通する人物は先輩しかいないのだ。
昨夜の事があるから電話をかけるのを躊躇ってしまった相手だ。

『何か用?』

電話越しでもわかる不機嫌な声。
無理もない。
俺は昨夜、先輩にとんでもない恥をかかせてしまったのだから。

『手短にお願い出来る?今忙しいから』

冷徹なその声。
ついこの間まで聞いていた先輩の声とは違う。
完全に軽蔑されてしまったか。

「あの…」
『はぁ、用がないなら切るわよ…』

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