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せめて、今夜だけ…
第19章 欲心と懺悔
さっさと話しを進めたい。
だけど、真実を知るのが怖い。
そんな気持ちが鬩ぎ合っている。
心臓が高鳴りっぱなしだが、それがどういう感情なのか上手く説明出来ない。
言葉にならない苛立ちをシャンパンで流し込んだ。
アルコール度数がそんなに高くないのか、まるでジュースでも呑んでるかのように難なく体に入って来る。
すると
「そんな顔しないでよ…」
「え…っ?」
「ずっと私のこと睨んでるじゃない」
先輩のその言葉に呑み込もうとしたシャンパンで噎せ返りそうになった。
知らぬ間に、感情が表情に出ていたみたいだ。
「わかってるわよ。魚月さんの事でしょ?」
違う、なんてそんな見え透いた嘘は通用しないだろう。
その真相を聞きたくて先輩に連絡を取ったのだから。
「……はい」
空になったシャンパングラスをテーブルに置き素直にそう答えた。
今、この状況で、先輩に嘘をついても仕方ないし先輩だって俺が今1番知りたい事はわかっている。
悠長にグラスを傾ける空気じゃないということもわかっているはずだ。
「教えて下さい。魚月は今どうしてるんですか?」
あの噂は嘘で翔太と仲良く幸せに過ごしているならそれでいい。
今度こそ諦めがつく。
だけど、もし、本当に―――――。
だけど、真実を知るのが怖い。
そんな気持ちが鬩ぎ合っている。
心臓が高鳴りっぱなしだが、それがどういう感情なのか上手く説明出来ない。
言葉にならない苛立ちをシャンパンで流し込んだ。
アルコール度数がそんなに高くないのか、まるでジュースでも呑んでるかのように難なく体に入って来る。
すると
「そんな顔しないでよ…」
「え…っ?」
「ずっと私のこと睨んでるじゃない」
先輩のその言葉に呑み込もうとしたシャンパンで噎せ返りそうになった。
知らぬ間に、感情が表情に出ていたみたいだ。
「わかってるわよ。魚月さんの事でしょ?」
違う、なんてそんな見え透いた嘘は通用しないだろう。
その真相を聞きたくて先輩に連絡を取ったのだから。
「……はい」
空になったシャンパングラスをテーブルに置き素直にそう答えた。
今、この状況で、先輩に嘘をついても仕方ないし先輩だって俺が今1番知りたい事はわかっている。
悠長にグラスを傾ける空気じゃないということもわかっているはずだ。
「教えて下さい。魚月は今どうしてるんですか?」
あの噂は嘘で翔太と仲良く幸せに過ごしているならそれでいい。
今度こそ諦めがつく。
だけど、もし、本当に―――――。