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せめて、今夜だけ…
第4章 飢餓
「とりあえず、シェービングクリームと髭反りの刃と…」
立ち寄ったのはドラッグストア。
シェービングコーナーで必要なものを物色。
結婚してる奴らなら、こういうのは嫁さんが買っておいたりしてくれるんだろうな。
シェービングクリームを手に取りながら、ぼんやりそんな事を考えていた。
愛や恋なんてバカらしいとは思ってる、が
家に帰ったら誰かがいるというのはどういう感覚なのだろう。
温かい夕食、暖かい風呂、誰かが自分の帰りを待ってくれてるというのは、やはり幸せな事なのだろうか。
誰かと全てを分かち合いながら生きていくということは、幸せな事なのだろうか。
「―――――はぁ、バカらしい…」
手に取ったシェービングクリームをカゴに投げ入れた。
……俺らしくもない考えだ。
1人暮らしが長いとついついこんな事を考えてしまう。
それにこの時間帯は家族連れを目にしてしまうから余計にだ。
結婚や家庭なんて、煩わしいだけだ。
気ままに生きたい俺には向いてない。
頭をくしゃっと掻き上げ、剃刀の替刃に手を伸ばした。
さっさと帰って、家で1人で酒でも―――――――
と、替刃が並ぶ棚に手を伸ばした瞬間
「あ…」
「……あ」
立ち寄ったのはドラッグストア。
シェービングコーナーで必要なものを物色。
結婚してる奴らなら、こういうのは嫁さんが買っておいたりしてくれるんだろうな。
シェービングクリームを手に取りながら、ぼんやりそんな事を考えていた。
愛や恋なんてバカらしいとは思ってる、が
家に帰ったら誰かがいるというのはどういう感覚なのだろう。
温かい夕食、暖かい風呂、誰かが自分の帰りを待ってくれてるというのは、やはり幸せな事なのだろうか。
誰かと全てを分かち合いながら生きていくということは、幸せな事なのだろうか。
「―――――はぁ、バカらしい…」
手に取ったシェービングクリームをカゴに投げ入れた。
……俺らしくもない考えだ。
1人暮らしが長いとついついこんな事を考えてしまう。
それにこの時間帯は家族連れを目にしてしまうから余計にだ。
結婚や家庭なんて、煩わしいだけだ。
気ままに生きたい俺には向いてない。
頭をくしゃっと掻き上げ、剃刀の替刃に手を伸ばした。
さっさと帰って、家で1人で酒でも―――――――
と、替刃が並ぶ棚に手を伸ばした瞬間
「あ…」
「……あ」