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せめて、今夜だけ…
第20章 傷ついた鱗
魚月と別れてから先輩との距離が一気に縮まったのは俺も感じていた。
俺の身の回りの世話を焼いてくれた。
その間、先輩は俺に婚約破棄の事をずっと隠していたのだ。
だけど、俺は先輩を怒る気にはなれなかった。
俺を騙していた先輩を怒る気にはなれない。

どんな手段を使ってでも誰かを手に入れたいという気持ちを、俺は痛いほど知ってる。

「無理だとわかってても、最後までじたばたしたかったのよ…」

それでこんな暴挙に出たということか。
まぁ、まさか薬を盛られるなんて思っても見なかったが。

「それで、魚月は今…」

婚約破棄をして、魚月は今どうしてるんだろうか?
もしかして、またSirèneで働き始めたのか?
それとも、実家に帰ったのか?

「そこまではわからない。私は社長から婚約破棄の話しを聞いただけだし、直接翔太さんとは話してないから」

……もしかして、これも嘘か?
魚月の居場所を知らないって嘘を言ってるだけかも知れない。
でも、この期に及んでそんな下手な嘘は付かないだろう。
今はただ、先輩を信じるしかない。




魚月…。
魚月が婚約破棄…。
魚月から言い出したのか、それとも翔太が言い出したのか…。
いや、この際どちらでもいい。

今はとにかく…

「――――――――っ!」




マジでこのまま死んでもいいくらい幸せだ…っ。



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