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せめて、今夜だけ…
第22章 核心
しかし、俺が知りたいのはそこじゃない。
どうして婚約破棄になったのか、だ。
こうして俺とコーヒーを飲んでるぐらいなのだから、俺と魚月の関係はバレてはいないのだろう。
「あんなに仲が宜しかったのに…」
口を開くたび、言葉を紡ぐたび、心臓が壊れそうになる。
翔太の次の一手を考えると慎重にならざるを得ない。
「あー、仲良く見えてました?」
「えぇ、とても」
はっ、んな訳あるか。
こっちは全部知ってんだよ。
お前が魚月にどれだけ辛く当たってたか。
魚月の実家の弱味を握ってたことも知ってる。
「俺にもわかりませんけど、婚約破棄は魚月から言い出したんですよ」
「え…?」
それは、思ってもいない事実だった。
婚約破棄を言い出したのは魚月の方からのようだ。
「な、何で、そんな―――――」
「お待たせ致しましたーっ!!」
その先を聞こうとした瞬間、注文していたアメリカンが届けられた。
何っつータイミングだよ…。
「…あぁ、どうも」
店員が机の上にアメリカンやシュガーやフレッシュを並べていく。
その所作を見ながらも俺の頭の中はぐちゃぐちゃになっていた。
婚約破棄は魚月から言い出したのか?
あんなに実家を助けたがっていた魚月が?
どうして婚約破棄になったのか、だ。
こうして俺とコーヒーを飲んでるぐらいなのだから、俺と魚月の関係はバレてはいないのだろう。
「あんなに仲が宜しかったのに…」
口を開くたび、言葉を紡ぐたび、心臓が壊れそうになる。
翔太の次の一手を考えると慎重にならざるを得ない。
「あー、仲良く見えてました?」
「えぇ、とても」
はっ、んな訳あるか。
こっちは全部知ってんだよ。
お前が魚月にどれだけ辛く当たってたか。
魚月の実家の弱味を握ってたことも知ってる。
「俺にもわかりませんけど、婚約破棄は魚月から言い出したんですよ」
「え…?」
それは、思ってもいない事実だった。
婚約破棄を言い出したのは魚月の方からのようだ。
「な、何で、そんな―――――」
「お待たせ致しましたーっ!!」
その先を聞こうとした瞬間、注文していたアメリカンが届けられた。
何っつータイミングだよ…。
「…あぁ、どうも」
店員が机の上にアメリカンやシュガーやフレッシュを並べていく。
その所作を見ながらも俺の頭の中はぐちゃぐちゃになっていた。
婚約破棄は魚月から言い出したのか?
あんなに実家を助けたがっていた魚月が?