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せめて、今夜だけ…
第23章 不協和音
「――――――。」
不意打ちのようなその言葉に、俺は返す言葉がなかった。
感動にも似たような嬉しい気持ち。
先輩が俺の事をわかってくれたという感動。
何も言わなくても先輩は俺の事を信じてくれてるのだという安心感。
「あ、ありがとうございます…」
『翔太さんから聞いたんでしょ?他の女の話し…』
どうやら先輩は翔太の女癖の悪さを知ってたようだ。
先輩は市原社長の秘書だ。
翔太の事を知ってても不思議ではないだろう。
「つーか、先輩も知ってたんですか?」
『一応ね。これでも社長の身の回りで起きてる事には目を光らせてるつもり』
さすが優秀な秘書。
社長の息子にまで目を光らせてるとはね。
『ま、お金持ちのお坊っちゃまだからねぇ。それにあのルックスだもん。ほっといても女が近寄って来るわよ』
確かに、パッと見は背が高くて甘いマスクの好青年。
その上、親が大企業の社長となれば女に苦労はしないだろう。
口を開けば性格は最悪だけどな。
それに、いくら恵まれた環境とは言え、それで魚月を裏切っていい理由にはならない。
『社長も翔太さんの女遊びには手を焼いてたのよ。本格的に経営を学んで欲しいから、落ち着かせる為にお見合い話しも持ちかけてたんだけど…』
不意打ちのようなその言葉に、俺は返す言葉がなかった。
感動にも似たような嬉しい気持ち。
先輩が俺の事をわかってくれたという感動。
何も言わなくても先輩は俺の事を信じてくれてるのだという安心感。
「あ、ありがとうございます…」
『翔太さんから聞いたんでしょ?他の女の話し…』
どうやら先輩は翔太の女癖の悪さを知ってたようだ。
先輩は市原社長の秘書だ。
翔太の事を知ってても不思議ではないだろう。
「つーか、先輩も知ってたんですか?」
『一応ね。これでも社長の身の回りで起きてる事には目を光らせてるつもり』
さすが優秀な秘書。
社長の息子にまで目を光らせてるとはね。
『ま、お金持ちのお坊っちゃまだからねぇ。それにあのルックスだもん。ほっといても女が近寄って来るわよ』
確かに、パッと見は背が高くて甘いマスクの好青年。
その上、親が大企業の社長となれば女に苦労はしないだろう。
口を開けば性格は最悪だけどな。
それに、いくら恵まれた環境とは言え、それで魚月を裏切っていい理由にはならない。
『社長も翔太さんの女遊びには手を焼いてたのよ。本格的に経営を学んで欲しいから、落ち着かせる為にお見合い話しも持ちかけてたんだけど…』