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せめて、今夜だけ…
第25章 水音
ここから歩いて30分か…。
タクシーでも使おうかと思ったが、ロータリーはあるのにタクシーは一台もいない。
もしかして、みんな出払ってるのか?
都会でならうんざりするこの状況だが、こんな綺麗な自然の中を歩くなんて滅多に出来ないことだ。
久しぶりにのんびり歩くのも悪くないな。
魚月に会うときは走ることの方が多かったもんな。
「よしっ」
荷物を片手にスマホを見ながら歩き出した。
都会ならすぐに人にぶつかるのに、こんなに快適に歩けるなんて信じられねぇ。
スマホを見ながら歩いていると駅前を抜けて、少し拓けた町中に出た。
駅前に比べると人も段々と増えてきた。
と、同時に俺はあることに気づいた。
「………?」
―ヒソヒソ―
―ヒソヒソ、ヒソヒソ…―
なんか…、俺すっげぇ見られてね?
駅前もそうだったし、駅前から離れた町中でも、すっげぇ見られてるような気がするんだが?
都会ほど人はいないが、すれ違う人間に見られ、ヒソヒソと何かを話されてるような気がする。
もしかして、俺の格好がおかしいのか?
普通の黒のTシャツにジーンズ姿。
どこにでもいるカジュアルでラフな格好だと思うが。
…ま、考えすぎか。
こんな事、魚月に言ったら自意識過剰だと笑われそうだ。
タクシーでも使おうかと思ったが、ロータリーはあるのにタクシーは一台もいない。
もしかして、みんな出払ってるのか?
都会でならうんざりするこの状況だが、こんな綺麗な自然の中を歩くなんて滅多に出来ないことだ。
久しぶりにのんびり歩くのも悪くないな。
魚月に会うときは走ることの方が多かったもんな。
「よしっ」
荷物を片手にスマホを見ながら歩き出した。
都会ならすぐに人にぶつかるのに、こんなに快適に歩けるなんて信じられねぇ。
スマホを見ながら歩いていると駅前を抜けて、少し拓けた町中に出た。
駅前に比べると人も段々と増えてきた。
と、同時に俺はあることに気づいた。
「………?」
―ヒソヒソ―
―ヒソヒソ、ヒソヒソ…―
なんか…、俺すっげぇ見られてね?
駅前もそうだったし、駅前から離れた町中でも、すっげぇ見られてるような気がするんだが?
都会ほど人はいないが、すれ違う人間に見られ、ヒソヒソと何かを話されてるような気がする。
もしかして、俺の格好がおかしいのか?
普通の黒のTシャツにジーンズ姿。
どこにでもいるカジュアルでラフな格好だと思うが。
…ま、考えすぎか。
こんな事、魚月に言ったら自意識過剰だと笑われそうだ。