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せめて、今夜だけ…
第5章 恋心
「で、私にお話って?」
「あのなぁ…」

出されたウィスキーを飲みながら魚月に目をやった。

当の魚月は、ホステスの仮面を被っているのか、何食わぬ顔でニコニコと笑っている。

茶色く、柔らかな癖のある長い髪。
どちらかと言えばベビーフェイス。
細すぎず、太すぎない体つき。

昨日、ドラッグストアで会った時とはまるで雰囲気が違う。
別人みたいだ。
メイクやドレス1つで化けるのだから女は怖い。

「だから…」

しかし、眼鏡をしてなくても、あの目だけは変わらない。
まるでオニキスのような黒い瞳。
その目を見ると、何も言えなくなってしまう。


そして、同時に胸の奥がまたも焦げ付いて行く。
ジリジリ、ヒリヒリと。
この痛みの正体が知りたい。
魚月に一言文句さえ言えれば、この胸の痛みも消えてくれる、そう思った。




「しょ、初対面の客に、あの態度は無ぇだろって話だ」
「でも、あれは魚塚さんも悪いでしょ?」
「そ、それは…っ」



魚月の言葉に、こちらの言葉が詰まってしまう。
魚月の言う通りだからだ。
さすがに、いきなりあんな事を言ってしまった俺にも非がある。

「まぁ、適当に受け流せなかった私も悪いですけどね。ホステス失格です」
「適当にって…」

魚月と話そうとすると、声が上擦ってしまう。
あの射るような目を見てしまったせいか、上手く話せない。


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