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せめて、今夜だけ…
第5章 恋心
雨も強くなって来たし体も冷えてきたし、こんな現場からは早く立ち去りたかったが、変な好奇心からかこの場から動けなくなってしまった。
恋人の喧嘩に聞き耳を立てるなんて、我ながら悪趣味だと思うよ。
「別に…、市原さんにご迷惑をおかけしてるつもりは…」
今にも消え入りそうな女の声。
しかし、男の方は容赦なく女を攻め立てている。
「僕に直接的な迷惑はかけてなくても、僕の家の名に迷惑がかかるだろう」
あー、何かいろいろと複雑な事情がありそうな内容だな。
「とにかく、あんな仕事はすぐにでも辞めてくれ。君には家庭に入って貰いたいんだ」
「あ、あんなって…」
うわぁ、今時珍しい亭主関白な彼氏だなぁ。
今の時代、女が働くなんて珍しい事でもないのに。
それとも彼女の方がよっぽど後ろめたい仕事をしてるのか?
「男に媚びてるような仕事だろ?」
「そんな事は…」
うわー、もしかして風俗関係の仕事か?
もしそうなら彼氏が嫌がるのもわかるな。
植木一つ挟んだ反対側で、こんな喧嘩を聞かれてるなんて夢にも思ってないだろうな。
しかもこんな雨の中で…。
恋人の喧嘩に聞き耳を立てるなんて、我ながら悪趣味だと思うよ。
「別に…、市原さんにご迷惑をおかけしてるつもりは…」
今にも消え入りそうな女の声。
しかし、男の方は容赦なく女を攻め立てている。
「僕に直接的な迷惑はかけてなくても、僕の家の名に迷惑がかかるだろう」
あー、何かいろいろと複雑な事情がありそうな内容だな。
「とにかく、あんな仕事はすぐにでも辞めてくれ。君には家庭に入って貰いたいんだ」
「あ、あんなって…」
うわぁ、今時珍しい亭主関白な彼氏だなぁ。
今の時代、女が働くなんて珍しい事でもないのに。
それとも彼女の方がよっぽど後ろめたい仕事をしてるのか?
「男に媚びてるような仕事だろ?」
「そんな事は…」
うわー、もしかして風俗関係の仕事か?
もしそうなら彼氏が嫌がるのもわかるな。
植木一つ挟んだ反対側で、こんな喧嘩を聞かれてるなんて夢にも思ってないだろうな。
しかもこんな雨の中で…。