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せめて、今夜だけ…
第7章 夜明けのコーヒーを
俺は意識的に忙しいふりをした。
こんなことでしか胸のつっかえをごまかせない。
他人の仕事、先延ばしの仕事を一気に片付けた。
魚月の事は思い出さないよう、昨夜の事も思い出さないようにしていた。
そうでもしなきゃ嫌でも思い出してしまう。
昨夜の事を…。

魚月の笑顔、香り、感触、声。



「はぁ…」

しっかりしなくちゃいけない。
トイレの洗面台の鏡に写した情けない自分の顔にため息が溢れる。

忘れたいのに、何一つ忘れたくない…。



くっそ、今日は金曜日。
週末は何かと忙しいというのに、この腑抜けた顔は何だよ。

週末だし、Sirèneに行けば魚月に会えるかも知れないな。
週末となれば忙しいし、魚月は出勤してるかも知れない。




――――――――ジャー…。


洗面台の水を出し、気を引き締めるために冷たい水で顔を洗った。
この季節に冷水での洗顔は堪えるが、目を覚ますにはちょうどいい。

「ふぅ…っ」

今さら言って何になる?
もう、魚月の事は忘れるんだ…。

すると、俺の胸ポケットに入っているスマホがブルルッと震えた。

「……?」

誰だ?こんな真っ昼間に?桐谷か?

胸ポケットからスマホを取り出すと、メッセージが一件届いている。
差出人は……―――――――

「…………。」



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