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第7章 夜明けのコーヒーを

「どうしたの～？今日の魚塚さん、何か変だよ～？」

ベッドに腰掛けながらつまらなそうに喋る女。
いつもは何とも思わなかった女の声が何故か勘に触る。

「さっきからずっと上の空だし～」
「………。」
「ねぇ、何かあったの～？」

…うるせぇ。
無駄口ばっかり叩くなよ…。
イライラすんだよ…っ。

俺は灰皿で煙草を揉み消すと、立ち上がって大股で女の方へと近づいた。
俺の急変ぶりに女の顔が一瞬強張った。

「魚塚さ…―――――――きゃあっ！」

女を黙らせようと、強引にベッドに押し倒した。
これ以上、この女の無駄口を聞いていたくなかった。
女の声が俺の脳を不快にさせる。
ザラザラとした言い様のない不快感を全身に感じていた。

「やだ、もう…っ。魚塚さん…」

……は、押し倒されて喜んでんじゃねぇよ…。


何もかもめちゃくちゃにしてやりたい。
何も考えたくない、頭の中を真っ白にしてしまいたい。

「ん…っ」

強引に押し倒されたというのに、俺の体の下で女は嬉しそうに恍惚の表情を浮かべている。

ほら…、女なんてみんなこうだ。
求められれば簡単に足を開くし、簡単に堕ちていく。
1人の女にこだわらなくても、欲を満たしてくれる女なんて山ほどいる。