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せめて、今夜だけ…
第7章 夜明けのコーヒーを
「ドラッグストアに用はねぇしな…」

特に買うものもないし、俺はドラッグストアを後にした。
重い足取りで、俺は再びスーパーを目指した。
今度は間違える事はないはずだ。

体が重い、頭が痛い、胸も痛い。
まるで、強力な重力に押さえつけられてる。
もしくは、重い鉛でも抱えてるかのような気分だ。

明日から会社が休みで良かった。
こんな状態じゃ仕事なんて出来やしない。
桐谷と話せる気分でもないし、桐谷の冗談で笑えそうにもない。


ふらふらの足取りでスーパーに向かっていると…。


――――――「……うわっ!」



よそ見をしてしまったのか、何かに躓いた俺はその場に激しく転倒。

「いってー…っ」

手を着く暇もなく前のめりに転んでしまい、体を強打。

はは…、ツイてねぇ時はとことんツイてねぇな。

周りからはそんな俺をクスクスと笑う声が聞こえている。
本来なら恥ずかしさのあまり、痛みを堪えながらこの場から立ち去りたいところだが、なかなか起き上がれない。
受け身を取らなかったせいで足を痛めたせいもあるが、最早誰に笑われようがどうでもよかった。



「何あれ、酔っ払い?」
「だっさー…」



マジでここから消えたい…。
もう、何もかもがどうでもいい…。



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