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第1章 累（かさね）

なんてことをしでかしたのだ…

慶彦がヤクザの男を刃物で切りつけて大ケガを負わせてしまった…

母親の自己都合でリコンとサイコンを繰り返している中で、つらい想いをしてがんばって松山の大学まで行って…

がんばって卒業をした…

単位を取ることだけで手がいっぱいだったので、シューカツできんかったしインターンシップに参加することができんかった…

ほやから、わしらが必死になっていろんな方々にお願いをして慶彦が就職できるようにお願いに回った…

やっとの想いで、小さいけれども地元の一流企業に就職できた…

数年間は、契約社員でもひと言も不満を言わずに小さいところからコツコツと積み上げて来たので、正社員で終身雇用になった…

お嫁さんがほしいと言うた時には、いろんな方々にお願いをして、すずねさんとのお見合いをセッティングした…

そして、入籍をして３人の子どもに恵まれたあとは新築の家を建てることを夢みて、妻子のためにコツコツコツコツコツコツと積み上げてきた…

そしてきょう…

夢のマイホームに帰ることができた…

……と思っていたら、慶彦がやーさんたちともめてニンジョウザタを起こしてしまった…

どうしよう…

わしらはこれから先どうすればいいのかわからない…

どうしよう…

義久夫婦は、オイゴが起こしたニンジョウザタをどのようにして解決して行けばいいのかわからずにコンワクしていたのでありました。