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第2章 不法侵入家族（よそもん）

「常吉さん。」
「（けだるい声で）なんなんですか課長…」
「（もうしわけなさそうな表情で）常吉さん、この間は常吉さんにイヤな想いをしてホンマにすまんかったの…」
「（イラついた声で）課長!!なんなんですか一体!!それが人に対するあやまる態度なのか!!４月１日から正社員として登用されると言うておいて『やっぱりなかったことにしてくれ』だなんてあんまりすぎますよ!!」
「（もうしわけなさそうな表情で）せやからすまんかったのぉといよるやかいかえ…もうえかろが…」
「ぼくがインチキ不動産会社のサギに引っかかってしまったから正社員登用を取り消しだと言われたことについてはものすごく怒っているから…」
「常吉さん、正社員登用取り消しとインチキ不動産会社によるサギに引っかかってしまったこととは別なのだよ…」
「それじゃあ、ぼくはどうして正社員登用を取り消されないといけないのですか…ぼくは安月給であっても文句ひとつも言わずにコツコツコツコツコツコツコツコツと積み上げてきたのですよ…それなのに契約社員のままだなんて、ひどすぎますよ!!」

上司の男性は、常吉の怒り方がひどくなっていたのでコンワクぎみの声で常吉に言いました。