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Minerva 〜闇の社交場で生贄となった少女〜
第2章 〜私の過去、私が本当の私に気づいたのは....〜
5年生の3学期も終わりに近づいたころ、テレビで中東でのテロのニュースを見ました。
日本人外交官とその家族が犠牲となりました。
彼の名前がありました。
いつか彼に仕返しをしよう。
そう思うことも生きる糧になっていたのですが、彼は酷い方法でこの世から去ってしまいました。
また....自分のいるぬるま湯の環境が嫌になりました。
彼は常に命と隣り合わせの環境で育ち、あの力強さを身につけていた....
しかし、それも不条理な出来事で無に帰するのです。
彼に対する恨みは不思議とありませんでした。
私は幼いながらも生きることに力を失いかけてしまいます。
でも、仕方ないですよね。
ただ、自分を癒し、慰める事に逃げたくなりました。