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Minerva 〜闇の社交場で生贄となった少女〜
第2章 〜私の過去、私が本当の私に気づいたのは....〜
私が私の中の本当の自分に気づいたのは、小学校5年生のとき。

私が通った小学校は、私立の、いわゆる、お嬢様、お坊っちゃまが集う学校でした。

生徒はみんな、それなりの裕福な家庭で育った子ばかりです。

私もそうでした。

資産家の祖父母が早くに亡くなって、父が相続した財産や、父の高給もあって何不自由のない環境でした。

私が小学校5年生になるまでは、たぶん、普通の裕福な家庭に育った女の子だったんです。

そんな普通の環境が大きく変わり始めたのは、私が11歳だった秋の頃でした。

....私は同級生の男の子から性的暴行を受けました....

彼は私たちとは少し毛色の違う人物だったんです。

恵まれた環境で平穏な学校生活を過ごしてきた私たちは、暖かい温室で育ったようなものでした。

彼との出来事で、温室の中での競争では、温室育ちの相手に勝つ方法しか身につかないのだと知りました。

彼は父親が外交官で、南米からの帰国子女でした。

海外の厳しい環境で育った彼には、良くも悪くも、自分の中に、強い自分がいたようです。

学校の規則も、先生からの指導も、自分が納得いかないことには従わない人物でした。

そんな彼の自由気ままさや、力強さに憧れる生徒もいました。

彼は短時間のうちに、クラスの平穏を乱すようになったんです。
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