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郁美の真実 parallel story
第20章 〜異変〜
早紀を腕の中に抱きながら、しばらく甘い時間を過ごした。

想像していたよりずっと甘え好きな早紀が懇願する。

「ね〜、今日はこのままだっこして一緒に寝てくれるでしょう?」

(いっそ、こちらもそうしたいが....)

「ん〜....朝からまた仕事だから、一度着替えに帰ります。でも、早紀さんが眠るまで一緒にいますよ。」

「え〜。....でも仕方ないよね。わかった。眠るまで帰っちゃダメよ。」

そう言うと早紀はまた全身で私に強く抱きついた。

早紀はアメリカから帰国後、その足で私に会いに来ている。

相当疲れていたのだろう。

しばらく早紀を胸に抱き、
優しく髪を撫でていると、すぐにスースーと寝息を立てた。

郁美には事前に仕事で泊まりになるとは言っていたが、体全体に早紀の上品な残り香がついてしまった。

もったいないが一度帰宅することにした。

静かに眠っている早紀を起こさないようにベッドを出ると、窓一面に広がった美しい夜景を眺め、部屋をあとにした。

午前5時ごろ帰宅してみると、予定通り郁美は不在だった。

どうやらUがうまくお泊りに誘い出してくれたようだ。

シャワーを浴び、早紀の残り香のある着衣を手入れしたあと、少し仮眠して仕事に出た。

昼休みになり、Uに早紀に関する作戦の経過報告を送ることにした。

[とりあえず、早紀との関係が予想より良好になり過ぎてしまいました。]

[ありもしない性的虐待DVテープをネタにするより、正攻法で話を聞いた方が安全かもしれません。]

すぐにUの反応があった。

[そうか、まあ、避けられるリスクは避けたほうがいい。ところで昨日は勝負が早かったんだな。]

(?)

[しかし、泊まりの予定がなくなったんだったらオレにも連絡入れてくれよ。立ち回りを急に変えるのは苦労するんだ。次からは頼むぜ。]

[KAZUさん、なんの話ですか?]
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