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郁美の真実 parallel story
第31章 〜回想、早紀、小学5年生〜
早紀が自らの過去を語り始める。

時代は早紀が小学生だった頃に遡る。

裕福な家庭で育った早紀は、先に英才教育を受けて学習マシーンとなった兄と同じく、徹底した英才教育を受け、名門私立幼稚園から系列の名門私立小学校へと進学していた。

早紀の兄である義彦は、学力は高いものの、時折何を考えているのかわからないこともあり、父親の理想の息子とはやや違っていたようだった。

一方で、バランス感覚がよく、見た目も美しく育ちつつあった早紀は、父親の期待も大きく、より厳しい英才教育を受けるのだった。

早紀は半ば洗脳とも言える父親の教育を受け、常に集団をリードする存在になることを義務づけられる。

幼少期の早紀は、賢い子どもには違いなかったのだが、父親からの強力な刷り込みにより、ただひたすら、全てにおいて他者をリードすることだけを考える子どもであった。

早紀には年下の従姉妹である郁美の存在も大きかった。

彼女は、幼少期はかわいい妹のような存在であったが、ふとしたときに見せる圧倒的な才能や能力に加え、朗らかで人なつこい性格が親戚の中で高く評価を受けるようになった。

そんな郁美をかわいいと思いながらも、油断すれば、親類の中で最も寵愛される存在を奪われるという危機感を感じるようになっていた。

そんな環境のお陰で、早紀は秀才揃いの私立名門小学校にいても、すべてにおいて頭ひとつ抜きん出た存在となっていた。

早紀が小学校5年生になった頃、名門私立小学校の飼いならされた集団の中では、早紀の意向に逆らったり、異論を唱える者はなく、学校を代表する才女となっていた。

ところが、5年生の夏休みが終わり、新学期に入って間もなく、早紀に思わぬ転機が訪れる。

2学期が始まると、早紀のクラスに転校生の男の子がやってきた。
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