この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
郁美の真実 parallel story
第31章 〜回想、早紀、小学5年生〜

本当の自分をさらけ出すことができる相手を妄想し、性的な興奮を覚え、自慰行為でその欲求を埋め合わせする。
この合理的な行為で、早紀は夢を見ないようになった。
早紀は、すっかり心の平穏を取り戻していた。
しかし、小学校5年生の3学期も終わりに近づいた頃、早紀は海外で起きた爆破テロのニュースを目にする。
海外赴任中の法人家族も犠牲となる痛ましい事件だった。
そこに見覚えのある名前がある。
亡くなったのは、Mと、その家族であった。
(....そんな)
早紀がいつか見返し、復讐してやろうと思っていた相手....
Mがテロによりこの世を去った。
早紀の心は再び空虚に支配された。
Mのことは許すことはできないが、ただ、怒りをぶつけたいだけの存在ではなかった。
いつか立場を逆転し、自分が強くなったことを測る指標としようと決めていた人物だった。
性的暴行を受けた相手ではあったが、すでに恨みといった負の感情はほとんどなかった....
彼は私に勝ったまま逝ってしまった....
早紀は、この不条理な現実から逃れるため、妄想や自慰行為にふけるようになった。
早紀の行動にはそれなりに理由があってのことであったが、そんな早紀を密かに監視する人物がいた。
ここから早紀の人生は悲劇的に大きく道を変えていくこととなる。
この合理的な行為で、早紀は夢を見ないようになった。
早紀は、すっかり心の平穏を取り戻していた。
しかし、小学校5年生の3学期も終わりに近づいた頃、早紀は海外で起きた爆破テロのニュースを目にする。
海外赴任中の法人家族も犠牲となる痛ましい事件だった。
そこに見覚えのある名前がある。
亡くなったのは、Mと、その家族であった。
(....そんな)
早紀がいつか見返し、復讐してやろうと思っていた相手....
Mがテロによりこの世を去った。
早紀の心は再び空虚に支配された。
Mのことは許すことはできないが、ただ、怒りをぶつけたいだけの存在ではなかった。
いつか立場を逆転し、自分が強くなったことを測る指標としようと決めていた人物だった。
性的暴行を受けた相手ではあったが、すでに恨みといった負の感情はほとんどなかった....
彼は私に勝ったまま逝ってしまった....
早紀は、この不条理な現実から逃れるため、妄想や自慰行為にふけるようになった。
早紀の行動にはそれなりに理由があってのことであったが、そんな早紀を密かに監視する人物がいた。
ここから早紀の人生は悲劇的に大きく道を変えていくこととなる。

