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郁美の真実 parallel story
第34章 殺すリスト再編
早紀が私に打ち明けた過去は、想像していたものよりも過酷だった。
私は早紀に腕枕をしながら聞いていたのだが、ただ涙を流すしかなかった。
「あ〜、泣いてるわね」
「泣いてますよ」
「私がかわいそう?」
「いいえ....早紀さんが生きててよかったです....」
「ほんと?うれしい....」
「こんなこと....誰かに打ち明ける日が来るなんて思ってなかった....」
「私....あなたの前だと本当の自分になってしまうわ」
「がんばってる早紀さんも、甘えてる早紀さんも、どっちも本当の早紀さんですよ」
「そうかな?」
「そうです」
「気丈に生きてきたあなただって、本当のあなただ」
「嘘なわけない」
「でもね、素敵な誰かに支配されてもいいって思ってたのは真実よ」
「そんな相手、妄想の中にしか現れないと思ってたけど」
「僕はそんなにいいもんじゃないですよ?」
「ううん、ステキ!支配して!」
「支配って....」
「たまに意地悪するようにしたらいいですか?」
「うんっ!いじわるして!」
「....わかりました」
明るく話しているが、つらい過去を思い出すのは相当なストレスだったに違いない。
その日、早紀が眠るまで、ただ優しく抱きしめて髪を撫でた。
私は早紀に腕枕をしながら聞いていたのだが、ただ涙を流すしかなかった。
「あ〜、泣いてるわね」
「泣いてますよ」
「私がかわいそう?」
「いいえ....早紀さんが生きててよかったです....」
「ほんと?うれしい....」
「こんなこと....誰かに打ち明ける日が来るなんて思ってなかった....」
「私....あなたの前だと本当の自分になってしまうわ」
「がんばってる早紀さんも、甘えてる早紀さんも、どっちも本当の早紀さんですよ」
「そうかな?」
「そうです」
「気丈に生きてきたあなただって、本当のあなただ」
「嘘なわけない」
「でもね、素敵な誰かに支配されてもいいって思ってたのは真実よ」
「そんな相手、妄想の中にしか現れないと思ってたけど」
「僕はそんなにいいもんじゃないですよ?」
「ううん、ステキ!支配して!」
「支配って....」
「たまに意地悪するようにしたらいいですか?」
「うんっ!いじわるして!」
「....わかりました」
明るく話しているが、つらい過去を思い出すのは相当なストレスだったに違いない。
その日、早紀が眠るまで、ただ優しく抱きしめて髪を撫でた。