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第35章 早紀の嫉妬

早紀との関係を深め、さらなる情報を得るため、早紀とのお泊りデートを画策した。

早紀にメッセージを送信する。

[がんばり屋さんの早紀さん、たまには僕とお泊りデートしてみませんか？]

しばらくすると早紀からの返事がある。

[きゃ〜‼︎ ほんとに?! いついつ?!]

[いつなら行けますか？]

[ちょっとまってて!]

........

[今週の金曜から翌日なら行けるよ！]

(よし。それで行こう。いつもの偽出張をセッティングだ。)

[わかりました！また早めにスケジュールをセッティングしますね]

[きゃ〜! うれしい!! 連絡待ってる!!]

相変わらずかわいい反応だ....

例によって念のためUに金曜日に郁美を連れ出すよう依頼して、偽出張を郁美に伝達しておいた。

目的があるとはいえ、気分はすっかりただの不倫男になっていた。

今回は、季節が冬だということもあり、温泉宿をセレクトした。

早紀は仕事を早めに切り上げてくれたので、我々の生活圏から少し離れた駅で待ち合わせして、短い電車の旅という趣向で宿へと向かった。

やはり、早紀と私の関係は、世間から見れば不倫以外の何者でもないので、一応人目を忍ぶ必要はあった。

こうして早紀と密会を続けていると、世の不倫カップルが不倫をやめられないのもなんとなく理解できる。

忍ぶ恋というのも、特有の魅力があるものだと感じる。

早紀と乗り込んだ温泉宿へ向かう列車は、やがて山間部に入っていき、乗客もまばらとなった。

貸切状態になった列車のボックス席では、ただひたすら早紀とキスをしていた。

時折、早紀がいたずらっぽく、私の股間に手を伸ばす。

「あ〜 おっきくなってる〜」

「お、おっきくもなりますよ!! も〜!!女の子がこんなところでやめなさい!!」

「えへへ」

やはり....早紀はかわいかった。

宿の最寄りの駅に着くと、早紀は私の腕にしがみついて歩く。

「あ〜 どこでもこうして歩けたらいいのにな〜」

「そうですね、いっそ外国だったら、なんの気兼ねもいらないのにね」

宿に着くと、いい感じに鄙びた和室に案内された。

部屋に入ると、またもや後ろから早紀のタックルを食らった。

ふたり、畳に倒れ込み、笑った後にまたしばらくキスをした。