この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
郁美の真実 parallel story
第36章 Minerva
早紀と温泉旅行に行ってから10日ほどが過ぎた。

私は、いつもの通勤途中、微かな違和感を覚えた。

正確には、このとき何かに気がついた訳ではなかったのだが、異変の元を辿ると、「あのときからだな」と思ったという表現のほうが正しいかもしれない。

数日前から、いつもの電車待ちの列に、コート姿の男が加わるようになった。

まあ、そんなに気にするほどのものではないのだが、なんとなく気づいたという程度のものだ。

男の存在に気づいて4日後、私は出勤途中、朝から別の支社に寄るためいつもとは逆方向のホームに並んだ。

なんとなくホームを見渡すと、私の並んでいる列の1両別の車両の列に、あの男の姿があった。

(あれ?あの人も今日は逆方向か?)

まあ、そんなこともあるだろう。

ところが翌日、夜の会議のために出勤時間を昼にシフトし、遅めに乗った電車の車両に、また、あの男の姿を見つけた。

(なんだ?偶然にしては出来過ぎだな)

ひとつ、試してみることにする。

私は、降りる予定のない駅で列車を降りることにした。

私が、いつもの駅よりひとつ手前の駅で列車を降りると、隣の車両に乗っていた例の男も列車を降りるのがわかった。

さて、ここからまた列車の車内に戻るとどうなるか。

再び列車に戻り、確認してみると、例の男も隣の列車に戻るのが見えた。

(ん〜....どうやらオレについて来てるな....身辺調査か?....いったい誰が、なんのために?)

考えてみても、腑に落ちない。

しばらく気付かないフリをして、Uあたりに相談してみることにした。

/381ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ