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あらがわない夜を、あなたと
第2章 ずっと怠惰な夜だった
やがて、高校1年生の春に処女を喪失する。
そこには愛も、性欲もなく、あるのは好奇心だけで、手ごろな文芸部の先輩を相手に選んだ。
場所は、人がめったに寄り付かない公園の、誰も利用しない公衆トイレ。

ナイフにえぐられるかのような、鋭い痛みに全身がとらえられた。
気持ちいいも、気持ち悪いもなく、ただただ痛く、一方でその痛みを自ら受け入れているということに、いたく興奮を覚えた。

先輩との行為は、その後も何度か続く。
制服のネクタイで腕を縛るというのは、みなみからの提案だった。

快楽は相変わらず、ない。
小説では、みな喜びを見出しているのに、いつまでたっても痛いだけだ。
けれども、その痛みに加え、簡易的なものであっても「拘束」が加わることで、興奮はさらに高まった。
しかし、それでみなみがイクということは当然なく、相手がゴムの中に白濁液を放出するのが終わりの合図となっていた。

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