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舞い降りた天使
第8章 失望
side 真穂
「わぁ!
タクニイ
ミサンガ付けてくれてるーー!」
家に帰って
早速桜に
巧くんの写真を見せると
桜は大喜びではしゃぎ始めた
羽でも生えてたら
飛んでいきそうな勢い(笑)
やっぱりどこかで
パパが付けてくれなかったことを
引きずってるのか
桜は
何度も何度も写真を見ながら
ニコニコと笑った
「お母さん!」
「ん?」
「タクニイね
黄色と青色が好きだって書いてある!」
「ほんと?
よかったねー」
桜が作ったミサンガの色は
鮮やかな青と濃い黄色のミックスだった
きっと巧くんは
青と黄色が好きな色だと
手紙に書いてくれたんだろう
本当に優しいな…巧くん
「あ、そうださっちゃん」
「なに?」
「今日はパパ帰ってくるよ!」
「やったー!
今日はいいことばっかりだね
お母さん」
「そうね」
「何時に帰ってくる?」
「夜って言ってたけど…」
と、その時
ガチャリと玄関の鍵が開く音がした
「おう、桜久しぶりやなー」
玄関を開けたのは
思いの外早く帰ってきたパパだった
「あ!パパ!」
突然の帰宅に
桜は大喜び
「いっぱい桜に
土産買うてきたからなー」
「わーい!」
そう言って
パパはテーブルの上に
いくつもの紙袋を置いた
その袋には
『沖縄』の文字
え?
沖縄…行ってたの?
「真穂、風呂沸いてるか?」
「あ、うん」
「ほな入ってくるわ」
「うん」
出張って沖縄だったの?
誰と?
沖縄で何してたの?
日焼けをしたパパの後ろ姿に
無言で質問しながらも
その耳には
お土産を見てはしゃぐ桜の声が聞こえていた
そう
桜がいる
だから
気にしない
沖縄だろうと
北海道だろうと
誰と行こうと
疑っても意味のないことは
気にしない
私は
自分にそう言い聞かせながら
桜に微笑みかけ
そして
呪文のように呟いた
「さっちゃんよかったね。
パパ優しいね」
…と。
「わぁ!
タクニイ
ミサンガ付けてくれてるーー!」
家に帰って
早速桜に
巧くんの写真を見せると
桜は大喜びではしゃぎ始めた
羽でも生えてたら
飛んでいきそうな勢い(笑)
やっぱりどこかで
パパが付けてくれなかったことを
引きずってるのか
桜は
何度も何度も写真を見ながら
ニコニコと笑った
「お母さん!」
「ん?」
「タクニイね
黄色と青色が好きだって書いてある!」
「ほんと?
よかったねー」
桜が作ったミサンガの色は
鮮やかな青と濃い黄色のミックスだった
きっと巧くんは
青と黄色が好きな色だと
手紙に書いてくれたんだろう
本当に優しいな…巧くん
「あ、そうださっちゃん」
「なに?」
「今日はパパ帰ってくるよ!」
「やったー!
今日はいいことばっかりだね
お母さん」
「そうね」
「何時に帰ってくる?」
「夜って言ってたけど…」
と、その時
ガチャリと玄関の鍵が開く音がした
「おう、桜久しぶりやなー」
玄関を開けたのは
思いの外早く帰ってきたパパだった
「あ!パパ!」
突然の帰宅に
桜は大喜び
「いっぱい桜に
土産買うてきたからなー」
「わーい!」
そう言って
パパはテーブルの上に
いくつもの紙袋を置いた
その袋には
『沖縄』の文字
え?
沖縄…行ってたの?
「真穂、風呂沸いてるか?」
「あ、うん」
「ほな入ってくるわ」
「うん」
出張って沖縄だったの?
誰と?
沖縄で何してたの?
日焼けをしたパパの後ろ姿に
無言で質問しながらも
その耳には
お土産を見てはしゃぐ桜の声が聞こえていた
そう
桜がいる
だから
気にしない
沖縄だろうと
北海道だろうと
誰と行こうと
疑っても意味のないことは
気にしない
私は
自分にそう言い聞かせながら
桜に微笑みかけ
そして
呪文のように呟いた
「さっちゃんよかったね。
パパ優しいね」
…と。