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舞い降りた天使
第1章 レモングラス
「あーでも…
適当に作ったお弁当見られるの
恥ずかしいな…」
本当のことだった
私のお弁当は
残りもののおかずや
冷凍食品を詰めただけのもの
それを栗原くんに見られるのは
ちょっと…恥ずかしかった
「大丈夫ですよ。
そんなの気にしないし」
「私は気にする」
「じゃあ答えませんよ?
今朝の質問」
そんな…
答えは聞きたい。
正直気になる。
けど
聞いてしまったら
騙されるかもしれない。
ん〜……
「さ、座ってください。
俺、そんな悪人じゃないですから」
「えっ」
私の心の中…見えてる?
「急にグイグイ来られたら
びっくりしますよね(苦笑)」
「…まぁ…」
「すみません。
ちゃんと説明するから
座ってください」
急に真面目な顔で
私を見つめる栗原くんは
今までの印象とは違って
少し…大人びて見えた
「わ、わかりました」
ちゃんとはっきりさせた方がいい
そう思った私は
栗原くんの隣に座り
お弁当をテーブルの上に置いた
「気になるから…
お弁当食べる前に
話し聞かせてくれる?」
「わかりました」