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舞い降りた天使
第11章 覚悟
side 真穂


家に着いたのは
もう夕方だった

よほど疲れたのか
お風呂にも入らず眠ってしまった
桜の寝顔を見ながら
私はまた
心の中で謝っていた


さっちゃんごめんね

私が
巧くんのところへ
行ったりしなければ
こんなことに
ならなかったのに…

やっぱり
あんなことしようとしたから
こんなことが起こったのかも

ごめんね



桜の頬を優しく撫で
寝ている桜を起こさないように
そっと寝室を後にすると
私は
リビングのソファーに腰を下ろした

疲れたな…
あぁ…カーテン閉めなきゃ…

もう部屋は暗いのに
電気も付けず
カーテンも開いたまま

食事の支度もできてなければ
着替えすらしていない

うつむくと目に入る
自分の着ているワンピースの裾

こんなもの着て
巧くんに会いに行ったりして…

だからバチが当たったんだ

もう
やめなきゃ…こんなこと…

自分の行動の恥ずかしさと
桜に対する罪の意識で
ジワリと目に波が浮かんだ


携帯に
巧くんからの連絡はない


重い気持ちのまま
顔を上げると
またカーテンが目に入り
私はあることを期待して
カーテンに近づいた

そして
そっとカーテンの隙間から
外を眺めたけど

期待外れ

窓の外に…巧くんは居ない

そう思った瞬間
私の目から涙がこぼれ落ちた

もう
こんなことしちゃダメだと思いながらも
連絡を期待してる自分が
情け無くて…たまらなくて
私はぎゅっと拳を握りしめた

するとその時

『ガチャ…』

玄関のドアの鍵を開ける音が
私の耳に届いた

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