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舞い降りた天使
第14章 着信
それからすぐ帰宅した俺は
早速『エスクード』について
詳しく調べはじめた
会社の場所
事務所の外観
設立日
代表者の名前
業務内容
求人情報…
特に真穂に繋がるものは
見つからないが
唯一
設立日は真穂が消えた
あの頃と重なっていた
まだまだ
走り出したばかりの会社
まさか…
まさかな…
俺は
携帯を置いてソファに寝転がり
天井を見上げた
俺の頭の中で
『真穂だったらどうしよう』と
『いや、そんなわけがないだろう』
が、行ったり来たり
忙しい
俺から電話をかけて
確かめてみるか?
いや
会社の電話だ
真穂の旦那が出たりしたら
どうするんだよ
それに真穂なら
黙ってないで
話せばいいじゃないか
俺と話したいことがあるのなら
その日から俺は
猛烈に悶々とした日々を送った
また電話がかかってくるかもと
携帯が気になって仕方がないし
またかかってきたら
どうすればいいのかわからない
電話の相手が
真穂かどうかも分からないのに