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舞い降りた天使
第21章 スタート
それから
どのくらいキスをしていただろう
軽い舌先の舐め合いから
深く熱いキスへと進むのに
そう時間はかからなかった
キスがしたかったのか
不安な時間を忘れたかったのか
それとも
会えなかった時間を
埋めたかったのか…
いつまでもいつまでも俺と真穂は
深いキスをやめないでいた
真穂の熱い吐息
柔らかな肌
あぁ…ヤバい
下半身が反応する
そう思った
その時だった
「ピーンポーン…」
真穂の部屋に響き渡ったのは
呼び鈴の音
その音で
二人は時が止まったように
息を飲んだ
「来た」
「うん、わ、私…」
そう言うと真穂は慌てて立ち上がり
ちょっとよろけながら
玄関に向かった
そして俺は
そんな真穂を見守りながら
ちょっと元気になってしまった
下半身をおさめようと
冷めてしまったコーヒーを一口飲んで
ふーっ…と息を吐いた
あー…緊張する
待ってたくせに
来るとドキドキするもんだな
届けば届いたで
今度は離婚届に
ちゃんとサインしてあるかどうかが心配で
胃がどうにかなりそうだ
真穂も同じことを思ってるのか
届いた封筒を手に
硬い表情で俺のところへ戻ってきた
「…開けるね」
「うん」