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舞い降りた天使
第3章 友達
side 栗原


徳永さんは
俺の話に
静かに耳を傾けてくれた

そりゃそうだよな

徳永さんは既婚者なのに
こんなに頻繁に昼休憩誘われて…
その理由、知りたいに決まってる

だから
ちゃんと話さないと…


「なんでそう思ったかって理由なんだけど
実は…

俺、年の離れた姉がいて
その…姉ちゃんが
子育てとか家庭のこととか
そーゆーので参っちゃって
壊れかけたことあるんだ。

その時の姉ちゃんに
徳永さん似てる気がして…
放っておけなかった。

なんか心配で仕方なくて
声、かけたんだ。

俺は何もできないけど
せめて
話だけでも聞けたらなって…

姉ちゃんも
その時
愚痴をこぼす相手がいるだけでも
救われるって言ってたから…」


俺の姉ちゃんは
頑張りすぎたんだ

なんでも一人で抱え込んで
誰にも悩みを打ち明けずにいた


「変なこと言ってると思われるかもしれないけど
俺…
徳永さんが
そんな姉ちゃんと重なって
壊れそうで…

だから
少しずつでも仲良くなって
愚痴とかそーゆーの
聞けたらと思ってたんだけど…
ランチなんかじゃ
全然時間足りなくて(苦笑)」


そこまで伝えて
顔を上げると
徳永さんは
少し
悲しそうな顔で俺を見ていた


そして
ゆっくりとソファから下りて
俺の隣に腰をおろすと
意外な言葉を口にした


「お姉さん…今は?」


えっ…

いや、今俺
徳永さんのこと
心配してんのに…(苦笑)

そういうとこも
姉ちゃんと似てんな


「元気にしてます。
シングルマザーになりましたけど」


「元気なら…よかったね」


「…ありがとうございます」


やべぇ

俺が泣きそう

徳永さんを慰めるつもりだったのに
俺は
『よかったね』
という徳永さんの
包み込むような優しい言葉で
涙が出そうになっていた


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