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舞い降りた天使
第3章 友達
あの頃の姉ちゃんは
心を無くしたようになっていた
それは
見たこともない
姿だった
いつもあんなに
明るくて優しかったのに…
一生懸命だったんだよな
家庭を守ることが
生きがいだったから
そう
俺はそんな頃の姉ちゃんを
あの時思い出したんだ
徳永さんが
電話で何度も何度も
誰かに謝っていた
あの時に。
俺は
そんな徳永さんから
目を離せないでいると
徳永さんは
その電話を切ったあと
誰も居ない廊下で
声を殺して泣きだしてしまった
でもその時の俺は
何にもできなかったんだ
徳永さんに…。
それから俺は
徳永さんを目で追うようになった
仕事も人付き合いも
きちんとしてて
すごいなって思う反面
大丈夫かなって心配になることもあって
それで俺は徳永さんに
声をかけたんだ
少しでも
助けることができたらって。
なのに俺は
何故か今
徳永さんに
癒されていた
何やってんだよ…俺