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舞い降りた天使
第5章 嫉妬
「熱っ」
「いれたばっかだから熱いにきまってるだろ?」
ほんと年上なのに
可愛いくて
いつもはしっかりしてんのに
俺の前では
やたら自信なさげで…
放っとけない
「だよね(苦笑)
あ、さっきの
いいけどって…なに?」
余程気になるのか
俺に迷惑かけてると思ってんのか
徳永さんはまた
そう言ってチラッと俺を見た
そんなに気にしてるなら
いっそ…
「お礼にキスでも
してくれたら最高」
「っ…」
そう言ってみたけど
徳永さんは無言で驚いて
ハーブティをこぼしそうになった
「冗談冗談(笑)」
冗談なんかじゃないけど
「びっくりした(笑)」
「真穂ちゃんがいれたのも飲みたなーと」
「あ、うんうん
そんなのいつでも。
じゃあ次は私がいれるね」
そう言って
真穂ちゃんは
やんわりと笑ったけど
『キスして』のくだりで照れてるのか
それから
俺をなかなか見てはくれなかった
「あ、そうだ。
ミサンガうまく出来た?」
休みに作ると言ってたミサンガのことだ
「うん!
さっちゃんすごく器用で
綺麗なのができたよ!」
嬉しそうだな…
嬉しそうに笑う真穂ちゃんを見ると
そのミサンガが旦那のためだとしても
やっぱりホッとする自分がいて
どんな理由でも
悲しんでる真穂ちゃんを見るのは嫌なんだなぁとつくづく思う
だから
助けたいんだなぁと
「よかったね!
写メとか無いの?
見たいなー」
すると真穂ちゃんは
楽しそうに携帯を取り出し
俺たちは
一台の携帯の画面を覗き込んだ
「これがミサンガで…
これがさっちゃんで…」
真穂ちゃんは
本当に楽しそうで
俺まで頰が緩んで仕方ないんだけど
なぁ真穂ちゃん
気付いてる?
俺の肩や腕
足までも真穂ちゃんに触れてること
もう少し近づけば
頰だって
くっつきそうな距離だってこと…
キスくらい
すぐにできそうだってこと