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最後の恋に花束を
第5章 大学一年の春

「 ハルくんは…何でうちのお母さんとそんな仲良いの?」

『 … さ?俺が嘘吐かないからじゃね?』


ケラケラと笑う遙。彼が嘘をつかないと言えば嘘になるが、見た目とは反して割と真面目な性格なのは知っている。私と彼は、彼の一人暮らしする家へと歩みを進めていた。


「 …本当にいいの?」


チラリと腕時計を見ると時計の針は午前0時半を回っていた。


『 今更引き返せないでしょ。』

「 … うん 」


遙は私の斜め前を歩く。私は遙の斜め後ろを、彼の横顔へチラリと目線を向けながら歩く。


『 はー…眠、寒、寒くね? 』

「 … ま、まだ4月だから…夜は冷えるよね 」


私の斜め前で身震いをする遙。春の夜には少し肌寒そうな格好をしていた。


『 … なぁ 』

「 なっ… なに? 」


突然に彼は歩みを止め私の方を振り向く。


「 … どしたの?」


彼の大きな瞳が私を捉える。数秒間私を見つめる。思わず再度聞き返し、私は目線を地面へと逸らした。


『 はやく帰ろうぜー!』


私が目を逸らしてすぐ、彼は私に近付くとグイッと肩に腕を回す。いつものスキンシップだろうか。以前からも肩を回してくる事は多かったが、何故だかいつもの雰囲気とは違う。


夜遅く、辺りが暗いせいか…ー


「 ちっ…近い!」

『 なーに。いつもの事だろー?』


可笑しそうに笑いながら、私の肩をギュッと抱く。まるで私が寒くならないかのように。まるで…恋人同士のように…。


それに反して、私の身体はドキドキと熱くなっていくのが分かった。
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