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最後の恋に花束を
第6章 大学一年の冬

午前2時。バイトを終えた私はスマホの通知に驚き、慌ててアプリを開いた。それは遙からの通知だった。

通知の件数は25件。
アプリを開くと、遙からどうでもいいようなスタンプが大量に送られてきている。

時間を確認すると一番最新のもので10分前のものだったので、一応返信しておこうと思い、返信を打つ。


ー どうしたの? ー

ー 今バイト終わったとこなの ー


そうメッセージを送信すると、すぐに既読がついた。驚きつつもその画面を開いたまま私は帰る支度をする。


ー ヒロたちと呑んでた ー


そう返信が来る。その文字に、納得した。
いつもよりも甘ったるい遙の声に、後ろから聞こえる騒ぎ声。大学生なら、ありがちだと思う。


ー 酔っ払いなの? ー


そう返信を打つと、再びすぐに既読がついた。


ー そうかも ー


数秒してその四文字が返ってくる。
それに続けて何件か、返信がきた。


ー もうみんな帰った ー

ー カナは? ー


バイト先を出てスマホを片手に操作しながら私は自宅を目指す。


ー 今 駅前から帰るとこ ー


ー 可奈 ー


返信を打ったかと思えば、すぐに彼から返信が来てドキッとする。しかもたった二文字のそれは、私を示していた。

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