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最後の恋に花束を
第6章 大学一年の冬

ー 今から来て ー


その文字に思わず はっ? と口から言葉が溢れる。
喋っているわけでもないのに。

酔っ払いは面倒だなぁ、と思い私は歩きながら遙へ電話をかけた。


「 … もしもし? 」

『 ん… カナ? 』

「 そうだけど、どうしたの? 」

『 … 可奈、覚えてる? 』

「 なにを? 」


電話越しの彼の声は、いつもの調子で。もう酔いなんて冷めているように感じられた。


『 高校3年の文化祭 』

「 あー… ハルくんが撮ってた…あれ? 」

『 そー。』

「 それがどうしたの? 」

『 んー? 』


『 … 』


彼の言葉が詰まるのが分かった。
なにを言いたいのかは分からなかった。
私は彼の言葉が再び聞こえるのを、黙って待った。


『 俺、あの時さ 』


『 可奈の事、めっちゃ好きだったんだよね 』




その言葉に、私の足は、歩みを止めた。

自然と。

そして… 少しずつ。

少しずつ 心臓が高鳴ってゆく。




『 いやー… ダメ男だわー…俺 』

『 彼女いるのにさー… 』

『 何言ってんだろうねー 』

『 あの日からさー… 』

『 ずっと、可奈のこと… 』



「 わっ… 私は ハルくんのこと… ずっと好きだったよ… 」



感情の高ぶりに。

私の理性は、止まらなかった。

口に出してはいけない感情を。


彼の所為で。


口に出してしまった瞬間だった。

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