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第10章 服従

杏side



・・・・・・・。


岸本君・・・・。


思わず顔を上げて・・・。


岸本君の顔を見てしまった・・・。


今まで見た事がない・・・鋭い目で豊君を睨みつける・・・。




岸本君は私の方なんか見ないで、


「2人の問題だって言うならッ・・・・自分の事ばかり考えてんじゃねぇよッ！！！！」


・・・・・・・・。



そう言って豊君を離すと・・・・。


豊君はシャツを直し・・・。


私の方を見て・・・・。



「・・・杏、・・・ごめん。また連絡するから・・・・。」



そう言って・・・。


教室を出て行ってしまった。




岸本君は私の方はやっぱり見ない。



こっちは見ずに・・・・。



「お大事に～・・・・。」


・・・・・。


「岸本君・・・ッ！！！！」



何で・・・・。


あんな怒った顔・・・・。


初めて見たの。



岸本君は一回立ち止まって・・・。


私の方を見ると・・・・。


・・・・・・。


いつもの笑顔・・・。



なーーんにも考えてないような・・・いつもの顔で・・・。


「別れるにしても～・・・ちゃんと話してちゃんと別れな！！(笑)」


・・・・・・。


「なーーんて！！！(笑)俺が言うなって感じ？？？」



・・・・・・。


いつもの・・・。



岸本君・・・・。