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Love to regain~心から笑う日
第22章 手を差し伸べる時・・・・
杏side
岸本君・・・・。
こんな大都会の・・・きっと素敵な会社に勤めてて・・・・。
あ、・・・OHだっけ???
大手に努めて、私とは全く違う良い生活をしていて・・・・。
きっと・・・・。
素敵な彼女が居るに違いない。
だから、見られたら困るって。
同じ会社の人と付き合ってるのかな。
って・・・。
取り残された私は岸本君の後姿をずっと眺めていたの。
岸本君から離れたのは私・・・・。
あの時・・・両親に、もうあの高校の全てとの関わりを断ち切るよう言われ・・・。
父が居る広島にある大きな病院に移った。
瀬戸内海が綺麗に見えるその病院・・・。
毎日海を見て過ごし・・・退院後には父が暮らす家で母と一緒に暮らした。
両親には入学が決まっていた東京の大学は辞退して1年遅れになっても広島の大学に行けばいいと言われたけど・・・・。
せっかく受かった大学。
行きたかったの・・・・。
どうしても・・・・。
岸本君が居る・・・関東に戻りたかった。
岸本君の傍に・・・行きたかった。