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第22章 手を差し伸べる時・・・・

店内ではお触りはOK、でもスタッフが嫌がる行為・・・同意がない場合は認められない・・・。


武藤さんは抵抗しながらボーイさんに引きずって店を追い出されてしまう・・・。


私は胸の前で手をギュッと握ってそんな光景を見ていた。


こんな仕事をしておいて岸本君を忘れられないなんて・・・・。


烏滸がましいよね。




こんな私は、今正々堂々と・・・岸本君を好きだなんて・・・。



言えない。



ホール手前で突っ立っていると、武藤さんを追い出したボーイさんが戻って来て・・・。



「杏さん大丈夫だった？？？」


・・・・・・。


この人新しい人かな？？？？



私がゆっくり顔を上げると・・・。



その人はニッコリ笑って・・・・。



「何かあったらまた言ってください(笑)・・・あ、僕は先週から入った新人のタケルです(笑)」



あ・・・そうなんだ・・・。



新しい人か・・・。



「分かった・・・ありがとう(笑)」




見て見ぬふりをするボーイさんも多い中・・・こうやって助けてくれるボーイさんは・・・。



「タケル君って格好いいよねぇ～・・・(笑)今度ご飯一緒に行く？？？」



(笑)店内に居た莉乃が歩いてきて笑って言う・・・。



こういう正義感の強いボーイさんは・・・女性スタッフにモテる・・・(笑)