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Love to regain~心から笑う日
第1章 感情を出さなくなった第一歩
その1か月後
・・・・・・・。
親父が・・・。
交通事故で死んだ。
通夜が終わった日の夜・・・。
俺はずっと親父の顔を見ていた。
親父はまだ48歳。
交通事故なのに・・・顔は凄く綺麗だ。
棺桶に入っていた親父の顔をずっと・・・ずっと見つめ・・・涙を我慢して・・・・膝の上で拳を握って・・・座っていた。
すると、
「健二~・・・・飯食わないの???」
・・・・・・。
後ろからそんな声が聞こえて・・・ゆっくり振り返ると・・・・。
同じ中学の水泳部、・・・一番仲が良い大輝が立っていた。
・・・・・・。
「食欲ないからいいや・・・。」
そう言ってまた親父の顔を見つめた。
大輝は俺の横に椅子を持ってきて隣に腰掛け・・・・。
俺の膝の上に持って来たおにぎりを置いてきた・・・・。
「ちゃんと食えよ(笑)・・・お前らしくない・・・」
・・・・・・。
サランラップに巻かれたおにぎり。
・・・・・・。
「お前が握ったの??」
俺が言うと・・・。
大輝はニヤッと笑って・・・・。
「んな訳ないじゃん!!!(笑)上の会食会場にあったの持って来た(笑)」
あぁ・・・。
そっか・・・。