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第5章 友達の彼女

杏side


岸本君・・・行っちゃった。


化学室を出て行った岸本君を振り返って見ていたら・・・。


「井ノ川じゃぁ放課後すこーーし！！少しだけッ！！少しだけ話しよう？？？(笑)」


あ・・・・。


私の目の前に居る男の子・・・豊君？？？だっけ・・・。


豊君はそう言ってニッコリ笑った。


「あ・・・10分くらいなら～・・・・」


なんかこの感じは断り切れない。


豊君はまたニッコリ笑って私の手を両手でブンブン掴んで振りながら・・・。


「じゃぁ俺の教室かそっちか～・・・どっちが良い？？？(笑)(笑)」


(笑)・・・なんか・・・子供みたいな人・・・。


私は笑って・・・。


「じゃぁそっちに行きます・・・・(笑)」


私がそう言うと豊君はスッゴイ嬉しそうに笑って・・・。


「約束ねッ！！！(笑)俺待ってるからさッ！！！！」





(笑)


この高校に入って・・・。


何人かに告白はされた・・・。


でも・・・皆知らない人ばっか・・・。


みんな同じように付き合って知ってくれたらいい、そう言うけど・・・・。


豊君が、先ず話をしようって言ってくれたのが・・・少し嬉しかった・・・。