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君に熱視線゚
第53章 恋の修羅場ラバンバ!
無駄に広い田舎町。
目的地に着き列車を降りた生徒達は、各々が選んだツアーコースに別れ宿泊施設に足を向けた。
ホテルや民宿。その他に廃校の校庭にキャンプを張って、空いてる施設を無駄なく使い回し、宿泊場所を確保している。
その中でもキャンプはかなり人気があった。
優雅な暮らししか知らないお金持ちの生徒達には全てが物珍しく中々の高評価だ。
各々の宿泊場所に荷物を預け、動きやすい服装に着替えた生徒達は施設の一ヶ所に集められている。
廃校の校庭では三学年の生徒達が入り乱れた中に、苗と由美が居た。
「今から何が始まるのかね?」
「なんかゲームするって」
こっそり聞いた苗に、由美はよくわからないまま答える。苗達はキャンプコースに参加していた。
前の方では引率の教師が何かの紙を配っている。
「今からグループを作って夕食の材料を各自で集めるぞ」
プリント用紙を配りながら言った教師の言葉に皆がざわついた。
「食材?……校舎の中にあるって書いてある……」
苗は回ってきたプリントを手にして内容に目を通すと由美と顔を見合わせた。
そこに居た生徒皆にプリントが行き届くと教師が言った。
「今から胆試しだ」
「ええーっ!?…こんな真っ昼間から…っ…」
生徒全員が口を揃えていた。